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人事必見!ミスマッチ防止×採用効率化を実現する構造化面接について紹介


人事として採用活動を進めるなかで、誰もが一度は「面接の質が低い」「面接官によって評価のバラつきがある」などの悩みを感じたことがあると思います。面接の質が低かったり、面接官による評価のバラつきが定着してしまうと、採用後のミスマッチや早期離職にもつながりかねません。しかし実態としては、まだまだ多くの企業で面接官の経験やノウハウに基づいて行われていることがほとんどで、人事が感じる悩みは尽きません。そこで本記事では、そうした面接に関する悩みをもつ人事向けに、構造化面接を紹介します。Googleなど大手企業も採用している手法になるため、より良い面接手法や採用の効率化を求める方は、ぜひ参考にしてください。


目次[非表示]

  1. 1.構造化面接とは?
  2. 2.基本的な面接手法の特徴
    1. 2.1.非構造化面接
    2. 2.2.半構造化面接
  3. 3.構造化面接を取り入れるメリット
    1. 3.1.メリット1:採用の公平性向上 
    2. 3.2.メリット2:バイアス(偏見)の排除
    3. 3.3.メリット3:効率的な面接運用
    4. 3.4.メリット4:明確な採用指針
    5. 3.5.メリット5:反訴リスクの軽減
  4. 4.構造化面接の実施に向けた5つのステップ
    1. 4.1.ステップ1:必要な職務技能を定義する
    2. 4.2.ステップ2:評価基準を設定する
    3. 4.3.ステップ3:質問を作成する
    4. 4.4.ステップ4:面接を実施する
    5. 4.5.ステップ5:フィードバックと評価を行う
  5. 5.効率的×ミスマッチのない採用の実現へ。

構造化面接とは?



構造化面接は、自社の採用要件に基づいて事前に設定された質問と評価基準を用いて行われる面接手法です。面接官が変わっても一貫した評価が期待されるこの方法は、元々臨床心理学の分野で用いられていましたが、Google社の採用で取り上げられて一般に知られるようになりました。ただし、適切な質問を作成するのが難しく時間を要するため、まだ多くの企業での導入は限られています。

基本的な面接手法の特徴


面接の手法は主に「非構造化面接」「半構造化面接」「構造化面接」の3種類に分けられます。以下では、構造化面接以外の2種類について紹介します。それぞれの面接手法が構造化面接と比較してどのような違いがあるのかをみていきましょう。

非構造化面接

面接官と応募者が自由に話すスタイルの面接のことを指します。具体的には、面接官があらかじめ決められた質問リストに従うのではなく、その場の雰囲気や応募者の答えによって、質問を変えていきます。この方法のいいところは、リラックスした雰囲気で自然な会話ができるので、応募者の本当の性格や考えを知ることができるかもしれません。しかし一方で、面接官ごとに質問内容がバラバラになるため、全ての応募者を同じ基準で評価するのが難しくなることがあります。

半構造化面接

「構造化面接」と「非構造化面接」の中間に位置する面接スタイルです。面接官は、あらかじめ用意された質問リストを持っているのですが、それだけに固定せず、場の雰囲気や応募者の答えに合わせて自由に質問を追加したり変更したりすることができます。この方法の良い点は、構造化面接のように一貫した評価ができる点と、非構造化面接のように自由度の高い会話ができる点を、バランスよく持っていること。ただ、面接官のスキルや経験が必要になるでしょう。

構造化面接を取り入れるメリット


上述したように、それぞれの面接手法はもっている特徴が異なります。では、企業が構造化面接を取り入れることで得られるメリットには、具体的になにがあるのでしょうか。

メリット1:採用の公平性向上 

構造化面接の最大のメリットは、採用の公平性が向上することです。すべての候補者に対し同じ質問を行うことで、一貫性のある評価が可能になり、その結果採用の公平性を保つことができます。つまり、面接官の主観に左右されることなく、各候補者のスキルや適性を公平に評価することが可能となります。これにより、能力に基づいた適切な採用が進められ、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。

メリット2:バイアス(偏見)の排除

面接官がもつ無意識のバイアスや偏見を排除し、応募者の資質を客観的に評価できるのも構造化面接ならではのメリットです。構造化面接はすべての候補者に対し同じ基準で面接を行うため、面接官の先入観による影響を防ぐことができます。これにより、候補者を性別、年齢、人種、学歴といった個人の背景に左右されずに評価することが可能です。結果として、多様性が高まり、より広範な視点やアプローチを持つ人材を採用することができるでしょう。

メリット3:効率的な面接運用

構造化面接のひとつの特色として、面接運用が効率化し、面接時間が短縮できる点もあげられます。事前に明確な評価基準と質問項目を設定しておくことで、面接者は応募者の回答をその基準に沿って比較・評価することが可能となります。これにより、面接の進行や評価がスムーズに進行し、人事部門の作業効率が向上します。

メリット4:明確な採用指針

構造化面接は、求める人材の特性や能力を明確にすることもできます。職務に必要なスキルや適性を明確にし、それに基づく質問を設定することで、求める人材像もより具体化しやすくなります。求める人物像がより具体化できることで、採用プロセス全体が組織目標に沿ったものになり、求職者が自身の適性を理解しやすくなるなど、採用の中長期的な成功につながります。

メリット5:反訴リスクの軽減

上述してきた構造化面接のメリットは、結果的に選考過程での反訴リスクを軽減する効果にも結びつきます。反訴リスクを抑えることは、組織が社会的信用を維持するうえで欠かせません。公平性が確保され、バイアスが排除された選考過程は、不当な選考差別などに対する反訴リスクを大幅に低減することが可能になります。

構造化面接の実施に向けた5つのステップ


構造化面接を取り入れるメリットについて理解したうえで、実際に企業が構造化面接に取り組む際には、どのようなステップで進めるのが良いのでしょうか。

ステップ1:必要な職務技能を定義する

構造化面接を有効に行うための第一歩として、まずは何が必要かを明確に定義することが重要です。つまり、どのようなスキルや資質、経験が求められるポジションに欠かせないのかを事前に明確にする必要があります。しっかりと時間をかけてこれらを洗い出すことで、面接で質問すべきポイントや、評価の基準がはっきりと見えてくるでしょう。

ステップ2:評価基準を設定する

次に、すでに定義した職務技能に基づいて具体的な評価基準を作ります。例えば、評価基準は「問題解決能力」「リーダーシップ」「コミュニケーション能力」など、求める人物像に必要なスキルを点で繋いで作成をしましょう。この評価基準が設定できれば、それぞれの候補者を一貫性をもって評価できるようになります。また、これにより採用活動が公平で偏見のないものになり、結果として多様性ある候補者の適正を見極めた採用が可能となります。

ステップ3:質問を作成する

評価基準に基づき、それぞれに対応する質問を作成しましょう。候補者が評価基準に沿った具体的な経験やスキルを示す機会を提供するための質問になるように心掛けます。具体的な状況を設定した質問や、過去の経験に基づいて解答してもらう質問は、候補者の思考力や行動指針を深く理解するのに有効です。

ステップ4:面接を実施する

全ての準備が整ったら、いよいよ面接の実施です。面接では、作成した質問を用い、候補者一人一人に同じ質問をします。そしてその回答を、あらかじめ設定した評価基準に基づいて評価します。一貫した評価基準を用いることで、各候補者の評価の公平性と明確性を保つことができます。

ステップ5:フィードバックと評価を行う

面接が終了した候補者へのフィードバックと評価も欠かせません。フィードバックは、面接を通じて得られた情報に基づいて行います。これにより面接結果の透明性が確保され、候補者自身のアピール力や改善点について具体的なフィードバックを提供することが可能となります。また、応募者一人一人の長所と短所が明確になるため、最終的な採用判断に役立つ情報も得られます。

効率的×ミスマッチのない採用の実現へ。



構造化面接は公平かつ効率的な採用運用を可能にし、明確な採用指針の設定や反訴リスクの軽減を可能にします。これらのメリットを理解し活用することで、企業はより良質な人材採用を実現し、組織全体の成長を加速することが可能になります。採用プロセスを改善したいと考える人事は、この機会に構造化面接を採用することをオススメします。


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VALUE WORKS編集部
VALUE WORKS編集部
採用を支援するコンテンツ制作を手がける編集プロダクションです。「価値のあるコンテンツで、仕事の価値を伝える」そんな想いで、あらゆる企業のインタビュー記事などを制作しています。採用広報を強化したい企業のご担当者さまはぜひご相談ください。